生命はいつ、どこで、どのように誕生したのか?
生命誕生の起源を探っていた時に発見した資料(地球誕生から40億年前までの時代である冥王代にフォーカスし、生命はいつ、どこで、どのように誕生したかを明らかにする学術領域「冥王代生命学の創成」の研究チームが公開している動画)に激しく好奇心を刺激され、勉強になる内容だったのでご紹介。
個人的には、地球の生い立ちを学ぶ機会は過去に何度かありましたが、温泉地なんかでたまに見かける間欠泉(一定周期で水蒸気や熱湯が噴出する温泉)が生命誕生に大きく寄与していたことは初耳でビックリ。
と言うのも、間欠泉では、地下にあるウラン鉱床のエネルギーと水が反応してアミノ酸やリン酸等の生命構成単位をつくりあげ、それだけでも凄いのに、100℃に達するごとに水を地上に噴出するので、つくられた分子は熱で破壊されることなく守られていたというから、まさに奇跡なわけです。
しかも、地上に運ばれた水がまた地下に戻り、100℃になったらまた地上に噴出されるという循環システムのおかげで分子が混じり合い、さらに複雑な分子に発展していき、原子生命体が生まれたという。
まさか、温泉が生命誕生のキーファクターになるようなファインプレーをしていたとは…
1.地球誕生
第1章「地球誕生」
45億6700万年前、太陽系誕生ののち、45億6000万年前ごろまでに原始地球が誕生、そして、45億5000万年前には月ができました。この時の地球には、まだ海がなく、無大気・無海洋の裸の惑星でした。地球表層はマグマオーシャンの固化によってできたアノーソサイトを主成分とする原初大陸に覆われていました。
https://www.youtube.com/watch?v=bbSdoBAyhZo
2.プレートテクトニクス
第2章「プレートテクトニクス」
43.7-42.0億年前のあいだに、無大気・無海洋の地球に多数の氷惑星が降り注ぎ、水の成分が付加されました。その結果、地球にはじめて大気・海洋が誕生し、プレートテクトニクスが機能し始めました。しかし、冥王代の原始海洋は猛毒海洋で、生命が誕生できる環境ではありませんでした。
https://www.youtube.com/watch?v=Bv5GZgmiAp8
3.原子生命誕生
第3章「原始生命誕生」
生命の誕生への第一歩は、大陸内部の地下にあった自然原子炉間欠泉内部で起こりました。生命の構成要素は、自然原子炉からのエネルギーによって、間欠泉内部で絶え間なく無数に作り出され、それらが外部共生しながら原始生命体へと進化しました。
https://www.youtube.com/watch?v=fnrpSexNMRw
4.生命進化の第1ステージ
第4章「生命進化の第1ステージ」
自然原子炉間欠泉で誕生した第一次生命体は、間欠泉の定期的な噴出によって冥王代表層環境へと運ばれました。そこでは太陽エネルギーを利用しながら生き延びる機能を身につけた第二次生命体が誕生しましたが、猛毒の海にさらされると次々と死滅していきました。しかし、その猛毒にも耐えうる機能を備えた生物が誕生しました。それこそが動植物の祖先である第三次生命体である原核生物でした。
https://www.youtube.com/watch?v=pzq6cWOIDdQ
5.生命進化の第2ステージ
第5章「生命進化の第2ステージ」
始めての光合成生物は、酸素を出さない嫌気性細菌として始まったが、やがて生命は猛毒である酸素に耐え、利用する仕組みを生み出しました。こうしてシアノバクテリアが生まれました。27億年前ごろになると、地球の冷却に伴って上部マントルと下部マントルが入れ替わるマントルオーバーターンが起きました。
https://www.youtube.com/watch?v=l6uCu4C8abA
6.生命進化の第3ステージ
第6章「生命進化の第3ステージ」
23億年前、天の川銀河と矮小銀河の衝突は超新星爆発を引き起こし、太陽のヘリオスフェアが縮退したため、地球は大量の宇宙線を浴びました。宇宙線は雲核生成作用を起こし、地球は雲で覆われたため、太陽エネルギーが地表に届かなくなりました。この結果、地球は全球凍結に陥り、生命が大量絶滅を起こしました。しかし、この極限環境を生き延びた原核生物たちがいたのです。彼らは、内部共生をさらに拡大し巨大化していきました。こうして、真核生物が誕生したのです。
https://www.youtube.com/watch?v=33wNx5WyxLU
各章、コンパクトな動画ですが、とてもわかりやすく勉強になりました。第7章も期待しています。